知と文明のフォーラムⅡとは、行き詰った近代文明を打破し、新しい「知」を構築する目的で、北沢方邦、青木やよひを中心に発足した団体です。
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北沢方邦の伊豆高原日記

北沢方邦の伊豆高原日記【5】

梅雨らしい鬱陶しい日々がつづく。しかしこのモンスーンの降雨とそのあとの熱帯並みの高音多湿の夏が、この中緯度地帯の稲作を可能にし、わが国の何千年という文化をはぐくんできたのだ。梅雨の風土にも感謝しなくてはならない。 しかし …

北沢方邦の伊豆高原日記【4】

Kitazawa, Masakuni 六月 今年は旧正月が早かったので、卯月(旧四月)も終わり、すでに皐月(旧五月)に入っている。野鳥のなかで、ひときわホトトギスの声が目立つ季節となった。古歌に《鳴きとよむ》とあるが、緑 …

北沢方邦の伊豆高原日記【3】

 大型連休以後、早くも梅雨入りのような鬱陶しい日々がつづいている。しかし、卯月(旧四月)の名のとおり、これからは潅木の卯(ウツギ)の花、ヤマボウシやハクウンボクといった高木の白い花々が森を彩る季節である。朝、窓を開けると …

北沢方邦の伊豆高原日記【2】

ここは行楽地なので、いわゆる大型連休の期間は、混雑を恐れて、亀のように首をすくめて家で暮らすことになる。それでも家のいたるところから見える景色は、恍惚とするほど美しい。もはやツツジは緑を増した芝生に花を散らせ、わずかに山 …

北沢方邦の伊豆高原日記【1】

四季折々美しいこの地に住みなれていても、新緑のまばゆさには年毎に感嘆を新たにする。しかし、新緑は年々早まり、今年は桜の花吹雪が収まるやいなや、樹々が萌えだし、赤、白、淡紅色とつつじの花の燃えるような色彩が新緑に映じはじめ …

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