メガネ: しばらくここに来ないうちに、季節が何回りもしたような気がするよ。
ヒゲ: 君が姿を見せないうちに、冬は遠くに去り、春も過ぎたね。水元公園はいま、花菖蒲の季節だよ。
メガネ: 紫陽花もキレイだね。
ヒゲ: 季節は移り変わっているのに、コロナ禍はあい変わらず。でも東京では、3回目の緊急事態宣言が解除されそうだね。
メガネ: 6月20日でね。もっとも、まん延防止等重点措置が続くようだけど。
ヒゲ: オリンピックの開会式までになんとかコロナの感染者を抑えたいんだろうね。
メガネ: おおかたの民意は、オリンピック開催中止か延期だったのに、なし崩し的に開催の方へ進んでいるよね。
ヒゲ: その民意に対して、竹中平蔵氏が「世論はしょっちゅう間違う」と言って物議をかもした。
メガネ: ああ、そうだったね。
ヒゲ: でもオレは、民意に関する竹中氏の発言の背景を考えたよ。
メガネ: どういうこと?
ヒゲ: 民意を平然と無視する態度は、いまの菅政権だけではなく、前の安倍政権から延々と続いているよ。
メガネ: 確かに。
ヒゲ: 政治経済評論家の古賀茂明氏が、2014年7月18日に、次のようにツイートしたらしい。
「安倍さんの政治哲学: 国民は馬鹿である。1.ものすごく怒っていても、時間が経てば忘れる。 2.他にテーマを与えれば、気がそれる。 3.嘘でも繰り返し断定口調で叫べば信じてしまう」
メガネ: まったくなんていうことだ。7年前のツイートとは思えない。そのまま菅さんの政治哲学にあてはまるよ。
ヒゲ: いま付け加えるとしたら「4.質問にまともに答えなくても追及することはない」か。
メガネ: 菅さんの不誠実な態度は目に余るよね。
ヒゲ: オレのもっとも危惧している学術会議問題も、忘れ去られつつあるしね。
メガネ: メディアの責任も大きい。
ヒゲ: 民意は民主主義の根本だよ。民意の形成のされ方。これはもっと根本的に考えなければいけない。
メガネ: ネットの時代だから、余計厄介だけどね。
ヒゲ: 自分に都合のいい情報しか見ないからなぁ。
メガネ: アメリカでは、トランプ前大統領の支持者が国民の半分近くもいる。この事実も深刻だね。
ヒゲ: そう、そのことも含めて、「馬鹿な国民」にならないためにも、民意という曲者についてもっと考えないと。ヒトラーのナチス党も、民意によって勢力を拡大したんだからね。
2021年6月18日 ワーニャじいさん