ヒゲ:今年は雨が多いねぇ。
メガネ:ホント、ボクは自転車に乗れず、すっかり運動不足だよ。
ヒゲ:この水元公園で会うのも久しぶりだね。
メガネ:で、先ほど植物の写真を撮った。
ヒゲ:きれいな赤い花だね。
メガネ:いや、これは花ではなく、咲き終わったあとのがく。これから中の実が美しい藍色に熟すんだよ。ボタンクサギ。
ヒゲ:初めて聞く花名だよ。
メガネ:この時期、花が少ないから、よく目立つ。みんな花と間違えるようだよ。

メガネ:政治の話も久しぶりになるけど、習近平がアメリカに行ったね。
ヒゲ:トランプが大変な歓迎ぶりだった。
メガネ:成果があったのかなかったのかよく分からないけど、日本は会談の話題にあがった。
ヒゲ:第2次世界大戦で、共に日本のファシズムと戦ったとかね。日本は軽視されて、米中友好の材料にされた。
メガネ:それと、習近平は台湾問題を大きく取り上げた。
ヒゲ:この問題は、中国にとって、1949年の中華人民共和国成立の時からの懸案事項だよ。

メガネ:1972年に日中の国交が回復したけど、その時も台湾は交渉の中心だったね。
ヒゲ:そう、「日中共同声明」の核心はふたつ。そのひとつが台湾問題だった。「台湾は中華人民共和国領土の不可分の一部である(ひとつの中国論)」という中国の主張に対して、日本は「十分理解し、尊重する」と答えた。核心のあとひとつは、中国が対日賠償請求を放棄したこと。
メガネ:アメリカと中国の国交回復は1979年だけど、この時もアメリカは中国の主張を受け入れたんだね。
ヒゲ:そう。アメリカも日本も、台湾は中国の領土の一部であるという認識では一致している。

メガネ:では「台湾有事」とは?
ヒゲ:中国が台湾に武力攻撃をした場合かな。
メガネ:それにアメリカが介入。日本は「存立危機事態」と判断して「集団的自衛権」を行使する。これは高市首相の頭にあった事態だね。それじゃ中国との戦争になる。
ヒゲ:だから中国は高市発言に激怒して、日本を「新軍国主義」と非難した。
メガネ:中国との現代史を考慮しない高市発言は軽率だね。
ヒゲ:まったく。アメリカの介入は内政干渉になるし、世界各国から承認されるはずはない。

メガネ:それじゃ、中国の武力介入は容認するしかないの?
ヒゲ:そう簡単にはいかない。ひとつの中国とはいいながら、1949年以降の台湾にはすでに独自の歴史がある。民主主義は定着しているし、TSMC(台湾積体電路製造)に代表されるような高度の技術もある。
メガネ:「一国二制度」が実現すれば問題ないのに。
ヒゲ:民主主義が蹂躙された香港の例もあり、その制度には期待できそうもないね。
メガネ:ではそうすれば?
ヒゲ:中国には武力攻撃をさせない、台湾には慎重な姿勢をとらせる、すなわち現状維持の政策が現実的なんだろうね。
メガネ:それが政治というものなのかも知れないな。
ヒゲ:台湾有事を起こさせないようにすることこそ日本の役割だよ。
メガネ:高市首相は、存立危機事態発言を撤回して、早く中国との関係を修復してほしいものだ。

2026年10月1日 ワーニャじいさん