■9月4日 警察3万vs集会側12万、どちらが正しい?

昨日9月3日(木)の夜は、定例の国会議員会館前集会が18時半から雨のなか開催されました。主催した高田健さんは、8・30集会の人数について、次のように強い口調で批判しました。
「警察はこのところずっとデモの人数は報告しなかったのに、今回かぎりは違った。どこかの意向を汲んだか、指示があったに相違ない。某産経新聞が、正門前地図を9箇所に分けるかたちで載せ、参加者3万と書いた。この日は、国会正門前だけに人がいたのではなかった。日比谷公園の中まで、あるいは国会の後ろ側のエリア(麹町方向)まで、参加者はいた。この日参加した人なら、3万人どころではないことは知っている。自分で取材現場に足を運ばないで記事を書くのはジャーナリストとして、恥かしくないのか」
これはつまり本を読まないで、書評したようなもの。地下鉄駅の事務室に問い合わせて、改札を出た人の数を集計した方がいるそうです。通常の日の利用者数と8月30日の下車数の両方を調べ比較し、何人当日増えたかを調べると、通常よりもほぼ約7万人多かったということでした。ただしこの数字も、調べた地下鉄の駅は、国会議事堂前駅、永田町駅、霞ヶ関駅、溜池山王駅の4駅のみで、国会正門に行くのに最短の桜田門駅、赤坂見附駅や赤坂駅、日比谷駅、半蔵門駅が入っていないとの指摘もあります。
私は国会正門から帰るのに、JR有楽町駅まで歩きます。もっぱら交通費節約のためですが、下り坂で桜田門を通り越すと、左手には皇居のお堀が見え、マラソンをする人の姿を眺めながらで健康にもいいし。高田さんは、地方からバスをチャーターしてきた人も多かったこと、地下鉄国会議事堂駅は4番出口以外は閉鎖したために、遠回りさせられた人がタクシーで乗り付けていて、その数は膨大だったことなども、述べました。
あきらかな悪意の感じられる報道は、至極残念。民意が動きだし、知恵を交換しあう状況が生じれば、相手に放したはずの矢が自らを刺すことにもなりかねない昨今です。
9月3日夜は初めて高校生が集団で参加し、マイクで「誰の命も奪いたくない」と語りました。翻訳家の池田香代子さんは、ある自衛隊員からの手紙のことを話してくれました。国策のために働けという最近の幹部の話に「国策って?」と感じ、自分がこの仕事に就いたのはこんなことのためではない、との悩みが綴られていたが、この自衛隊員はその後、離職したということです。


発言する高校生

9月2日の国会で、自衛隊幹部が昨年12月の訪米(時期としてまだ、法案内容を与党が協議する前)で「来夏には安保法案が成立」と述べたことを証する資料を手に、国会で追及した共産党の議員も駆けつけてくれて発言しました。民主党議員も、8・30の警備のあり方を、その場に立ち会った者としての迫力で訴えていました。
安倍首相も自衛隊幹部も、夏の成立を米国に約束しつつ、断念。9月10日の採決もどうやらあきらめたようです。そのため、14日からの18日までの5日間が、戦後70年の平和を継続できるかどうかを計る大切な日々になりそうです。

(束)

★9月3日の「週刊新潮」の広告
主催者発表12万人! 本当は3万3000人!
「国会デモ」は張りぼてのデモ
警察発表を検証することなくそのまま載せる、怠慢かつ退廃としかいいようがありません。出版界の右傾化にも要注意!
(j.mosa)