知と文明のフォーラムⅡとは、行き詰った近代文明を打破し、新しい「知」を構築する目的で、北沢方邦、青木やよひを中心に発足した団体です。
ブログ

楽しい映画と美しいオペラ

楽しい映画と美しいオペラ――その162

人間関係の原点を探る――濱口竜介『親密さ』 「親密さ」をテーマに、濱口竜介は4時間余の映画を撮った。この監督の映画をそれほど観たわけではないのだが、彼はひとつのテーマを様々な角度から取り上げて、その本質に迫るという姿勢を …

楽しい映画と美しいオペラ――その161

哲学を身体化する――濱口竜介『急に具合が悪くなる』 「急に具合が悪くなる」とは、ある人がのっぴきならぬ状況にあり、そこでの発言や行為がかけがえのないものであることを表現している。それを理解した上で、この映画のタイトルは、 …

楽しい映画と美しいオペラ――その160

シェイクスピアの妻は魔女なのか?――クロエ・ジャオ『ハムネット』 ウィリアム・シェイクスピアは、1564年、ロンドンから160kmの小さな町、ストラトフォード・アポン・エイヴォンに生まれた。82年にアン(アグネス)・ハサ …

楽しい映画と美しいオペラ――その159

ジェンダーを超越した女性刑事――シリーズ「第一容疑者」のヘレン・ミレン 世の中には、刑事物の映画やテレビドラマは氾濫している。私は結構好きで、よく観たものだ。思いつくまま列挙してみても、かなりの数になるかもしれない。古い …

楽しい映画と美しいオペラ――その158

幽玄な水彩点描画――矢代秋雄『チェロ協奏曲』 沖澤のどかはどのようにR.シュトラウスを振るのだろうか、という興味で出かけたコンサートだった。大オーケストラはよく鳴って躍動的。それに沖澤は、一音一音をコントロールするかのよ …

楽しい映画と美しいオペラ――その157

映像に滲み出る人と人との間――三宅唱『旅と日々』 「言葉の檻に閉じ込められている」。これは、映画の主人公李(り)の、印象深いモノローグである。韓国人の彼女は、映画の脚本を書いている。ペン先が大映しになり、ハングルの文字が …

楽しい映画と美しいオペラ――その156

イザベル・ファウストの至芸――ショスタコーヴィチ『ヴァイオリンとピアノのためのソナタ』 ショスタコーヴィッチは、稀代のヴァイオリニスト、ダヴィッド・オイストラフの60歳の誕生日に、『ヴァイオリンとピアノのためのソナタ』を …

楽しい映画と美しいオペラ――その155

「生き抜く」ことと「生き延びる」こと――エドワード・ヤン『ヤンヤン 夏の想い出』 小学生のヤンヤンは写真好きで、人の頭の後ろばかり撮る。そこは本人には見えない部分で、じつは人間は、自分の半分しか認識していないのではないか …

楽しい映画と美しいオペラ――その154

歌と踊りとライアーと――手づくりコンサートの試み 奏者がライアーで『雪の降る街を』弾きはじめてしばらくすると、聴衆のどこからともなく歌声が聴こえてきた。ひとりではなく、何人かの歌声。そして、さらに歌声は広がった。それはと …

楽しい映画と美しいオペラ――その153

死を背負ってなお、甘美な音楽――ヘンデル『ロデリンダ』とシューベルト だいたいオペラは、最上階の真ん中で聴くことにしている。チケット代が安いし、何よりも音が天井に反響して、体全体を包みこんでくれる。新国立劇場も東京文化会 …

1 2 3 … 17 »
PAGETOP
Copyright © 知と文明のフォーラムⅡ All Rights Reserved.