一般財団法人 知と文明のフォーラムとは、行き詰った近代文明を打破し、新しい「知」を構築する目的で、北沢方邦、青木やよひを中心に発足した団体です。
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楽しい映画と美しいオペラ

楽しい映画と美しいオペラ――その107

新しい才能に喝采――カーチュン・ウォン指揮のマーラー『第5番』 音楽界の新しい潮流についてはまったくうとくなっている。NHKBSプレミアムで深夜に放映される番組を録画して、何カ月も経ってやっと観ることになるのだが、そのと …

楽しい映画と美しいオペラ――その106

自由と孤独の物語――クロエ・ジャオ『ノマドランド』 ノマド(nomad)とは英語で遊牧民、流浪者のことである。現代では、好きな時間に好きな場所で働く人や働き方をノマドというらしいが、この映画の主人公ファーンは、自らノマド …

楽しい映画と美しいオペラ――その105

LD時代の歌姫たち エディタ・グルベローヴァが亡くなった。享年74歳。昨年のミレッラ・フレーニに続いて、私のLD時代の歌姫がこの世を去るのは、なんとも寂しい。わけても、グルベローヴァは同年代であるゆえに、その寂しさはひと …

楽しい映画と美しいオペラ――その104

チェーホフをより愛するために――濱口竜介『ドライブ・マイ・カー』 人は他者を理解することは難しい。その難しさゆえに様々な事件が起き、悲劇が生まれる。文学、さらに広く芸術が存在するのは、この困難さのゆえではないか、とさえ思 …

楽しい映画と美しいオペラ――その103

宗教は社会を救えるか?――胡傑監督ドキュメンタリー『麦地沖の歌声』 画面いっぱいに老女の顔が映し出される。日焼けした、深い皺が刻まれた顔。どこかで聴いたような節回しで、低くなにかを歌っている。イギリス民謡か。しかしそうで …

楽しい映画と美しいオペラ――その102

日本人女性の強さを描く――文楽『生写朝顔話』 4月25日、5月11日までの3回目の緊急事態宣言が東京都に発出された。5月14日の文楽のチケットを買ってあった私は、その時点で観劇を諦めていた。政府と都の新型コロナウイルスに …

楽しい映画と美しいオペラ――その101

嘘と愛と戦争と――黒沢清『スパイの妻』 娯楽性と社会性が見事に融合した、これぞ映画だ、という骨太な作品。話はサスペンス映画の様相を呈し二転三転するし、女と男の関係の複雑さも丁寧に描いている。茶の間で観た映画とは思えない、 …

楽しい映画と美しいオペラ――その100

生と死と、そして宗教の物語――チベット映画『羊飼いと風船』 久しぶりに映画館で映画を観た。昨年の2月以来であるから、じつに1年ぶりということになる。300席近い館内は閑散として寂しさを誘うが、座席はゆったりと、快い。深々 …

楽しい映画と美しいオペラ――その99

愛は時空を超える――愛の本質を描いた『慕情』 この映画は、ハン・スーイン(1916~2012)の自伝をもとにつくられた。ハン・スーインは、中国人技術者の父とベルギー人の母との間に生まれた、作家であり医者である。舞台は、1 …

楽しい映画と美しいオペラ――その98

舞台を制したカウンターテナー――ブリテン『夏の夜の夢』 久しぶりにオペラの素晴らしさを堪能した。劇場が夢のような音楽に満たされて、舞台では、神秘の森のなかを不思議な劇が進行する。2度の休憩を含めて3時間半、私は豊かな別世 …

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