知と文明のフォーラムⅡとは、行き詰った近代文明を打破し、新しい「知」を構築する目的で、北沢方邦、青木やよひを中心に発足した団体です。

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楽しい映画と美しいオペラ――その144

アムステルダムの平和と戦争―スティーブ・マックイーン『占領都市』 この映画をつくった人々は、アムステルダムという街を心から愛している。これが、映画を観終わって思った第一の感想である。ナチスに支配された5年間(1940年5 …

戦時下の配給米の味を楽しむ!

戦時下、米は配給制で1人1日4合5尺(400CC)。兵隊さんは6合。身体を酷使する兵隊さんには6合では足りず、いつも空腹だったとか。そのころ食べたという「かめのう」という品種のお米を、Sさんが長野で購入。 この「かめのう …

楽しい映画と美しいオペラ――その143

2024年を締めくくる珠玉の音楽 『ウィリアム・テル』『皇帝ティートの慈悲』とふたりの名ヴァイオリニスト 「子どもたち、子孫のためにも、抵抗を止めるわけにはいかない。彼らの自由を守るために」。まるで、ロシアの侵略に抵抗す …

2024年を振り返る――米国コードピンクと東京北区の片隅から

米国の反戦女性団体のコードピンクから、今年の良かった10の出来事を記したメールが来たので、幾つか紹介。 1.米国民の61% がイスラエルへの武器提供に反対するようになったこと。 2.ICC(国際刑事裁判所)がネタニヤフら …

キャンドル革命から応援棒革命へ

12月14日、韓国の尹大統領の弾劾決議が可決され、テレビやSNSでは大勢の市民が街頭に繰り出し、ペンライトを掲げて喜びあう姿を映していた。東京では、共同テーブル主催の連続シンポの第1回目「戦禍のなかの平和憲法を考える」が …

むさしまるのこぼれ話 その三十 香港(で)の終活

むさしまるのこぼれ話 その三十 香港(で)の終活 とある中国の殺風景な駅、人影のないプラットフォームで列車に乗る男。男は車窓に映る殺伐とした風景を眺めている。この男ロジャー・リーは仕事を終えて故郷のホンコンに帰るところだ …

楽しい映画と美しいオペラ――その142

詩とは何か、ネルーダは語る――マッシモ・トロイージ主演・脚本『イル・ポスティーノ』 世界の、おそらく最長老の指揮者、ヘルベルト・ブロムシュテットは、97歳の誕生日を、オーストリアの聖フローリアン修道院で迎えた。2024年 …

水元公園の池畔談議25 同窓会と故郷のコミュニティ

ヒゲ:このところ、毎年秋がなくなってるね。 メガネ:確かに。夏からいきなり冬になるって感じだね。合物の服を着る間もない。 ヒゲ:水元公園の桜も紅葉する前に散ってしまいそうだよ。 メガネ:でも、ハゼノキの紅葉はきれいだよ。 …

おいしい本が読みたい 第48話 貧しい時代の豊かな物語

宇能鴻一郎が死んだ。だからどうした、という人も当今では多いかもしれん。けれども、昭和人間としちゃあ、「わたし、濡れちゃったんです」の名句をスポーツ紙の一角にいつも躍らせていた、あのエロ作家の大御所を忘れるわけにはいかない …

楽しい映画と美しいオペラ――その141

感情を揺さぶる、香り立つ情感――成瀬巳喜夫『乱れる』 いい映画は、テレビの小さな画面からでも、情感が溢れ出てくるものだと、改めて実感した。録りためてあった、成瀬巳喜夫監督の『乱れる』を改めて観たときに覚えた感慨である。そ …

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