水元公園の政治談議
「文科省の前の事務次官、前川っての、結構骨のある奴らしいね。天下り問題で辞めさせられたけど、あれは人身御供だよ」
「そうさ、文科省の天下りなんか、経産省に比べれば可愛いもんだよ。前川にすれば、何で俺が、ってことだったんだろうな」
「今回の加計問題は、その敵討ちか。それにしても、安倍はひどいね。平気で嘘をつくからなぁ」
「政治への信頼が薄らぐよね。でも、支持率は高いままだよ。女房なんか、前川はいかがわしい所に出入りして、信用できないとさ。うちは読売だからなぁ」
「うちは毎日だよ。どうして読売なの?」
「昔からで、女房のお気に入り。うちのは読売しか読まない。俺はインターネットやるから、色々意見を言うんだけどね。読売が正しいと思ってんだね」
これは今日、水元公園の「書斎」で聞いた、年配の男性同士の会話です。隣のベンチから聞こえてくる会話も、時の政治状況を反映していて興味深い。読売新聞は5月22日、前川喜平前事務次官が出会い系バーに出入りしていたことを報じましたが、これはなりふり構わぬ官邸からのリークのよう。
新聞が政権の広報紙になったら終わりです。何百万部の読者を持つ新聞の責任はとりわけ大きい。今日の首相答弁も不誠実そのものでしたが、今朝の朝日新聞のコラムからゲーリングの言葉を引用することで、権力者の本音を忖度いたしましょう。ゲーリングはいうまでもまく、ナチスの国家元帥です。
「人々は指導者の意のままになる。『我々は攻撃されかけている』といい、平和主義者を『愛国心に欠け、国を危険にさらしている』と非難する。それだけで良い」
水元公園には花菖蒲が咲き出しました。自然はいいですね。心が安らぎます
2017年6月5日 森淳