庭には私よりも年を重ねている柿の老木があり、今も春には小さな緑の実を付け、夏の猛暑を生き抜き、懸命に実を育てるのだが、食べられるほど赤く熟すことなく、実は次々と落下してしまう。だが柿の葉は毎年、春の若葉から秋には黄色、そして赤く染まり、その赤と黄色の色合いが微妙に葉ごとに異なり、集めて歩くのが不思議と愉しい

庭の柿の葉

 

昨年、集めて容器に入れ少々の水とぬかを混ぜ、上から重石を置き、その後はすっかり失念。春になり、「此れは何だ?」と容器を開ければ、見事に粒の小さな真っ黒な土に大変身していて、感激!中には、白いカナブン(らしき)幼虫が潜っていたが、腐葉土づくりを助ける益虫だそうだ。子供のころには、よくこの柿の木に登り、枝をゆするとバタバタとカナブンが落ちてきたが、近ごろ成虫になったものに、ほぼ出会わなくなった。

柿の葉の上に重石を置いた今年の落ち葉堆肥仕込み