
メガネ:このところ冬の寒さだけど、今日は好天で暖かい。
ヒゲ:典型的な小春日和かな。
メガネ:目の前の菖蒲園では、10人ばかりの人たちが草刈りをしている。
ヒゲ:彼らはほとんどが外国の人だね。丁寧な仕事ぶりだよ。
メガネ:音楽を流して仕事してるけど、これはどこの国の曲だろう。
ヒゲ:アラブ系だね。ウキウキと踊り出しそう。
メガネ:彼ら外国の人がいないと、公園の美観も保たれない。
ヒゲ:どこに所属して、賃金水準はどうなのか分からないけど、キチンとした労働条件であることを祈りたい。
ヒゲ:ところで、ニューヨークのゾーハン・マムダニ市長の誕生は、最近にない快挙だね。
メガネ:昨日(11月13日)の朝日新聞夕刊の連載漫画にも彼が登場した。
ヒゲ:ちょっと驚いたけど、それだけの衝撃はあるんじゃないの。
メガネ:でも、そんなに過大に評価していいのかな。
ヒゲ:だって、いまの世界の政治状況を考えると、ひとつの分岐点とも考えられるよ。
メガネ:確かに、ハンガリー、チェコ、オーストリア、ポーランド、イタリア、オランダ、そしてスウェーデンまでも右派ポピュリスト政党が勢いを増している。日本でも参政党がね。
ヒゲ:そして、トランプは最大の右派ポピュリストだよ。
メガネ:そんなトランプを、ヨーロッパの首脳たちは王様扱いだね。
ヒゲ:日本の高市首相も、来日したトランプを、上を下へのもてなしぶりだった。トランプとアメリカの原子力空母に同乗してはしゃいだり、日本はアメリカの第51州かと思ったよ。
メガネ:経済力も含めて、アメリカはいまだに力を持っているからね。アメリカを抜きに世界の平和は語れない。
ヒゲ:でも、いま、右派ポピュリズム傾向に対して、少しずつ揺り戻しが起きていると感じる。その典型が、ニューヨーク市長選だったと思う。
メガネ:ニューヨーク市はもともと民主党が強いのではないの?
ヒゲ:そうだけど、民主党にも穏健派と左派が存在して、マムダニは典型的な左派だよ。市長選で次点だったクオモは民主党の穏健派。マムダニは自ら民主社会主義者と名乗っている。
メガネ:政策はその主義に恥じず、明確だね。
ヒゲ:そう、バスや保育園の無償化、医療・教育への投資、住宅価格の上昇制限、とかね。そして、金持ちから税金を取ると言っている。
メガネ:移民政策も、トランプに真っ向から対抗してるしね。
ヒゲ:マイケル・サンデルは、右派ポピュリストの台頭を許したのには、オバマやクリントンに責任があると言っている。
メガネ:その見方には驚いたよ。
ヒゲ:新自由主義の矛盾に目を背けたからね。彼らもその思想に囚われていた。
メガネ:オバマやクリントンは民主党のいわば穏健派で、制度内での現実的な改革を目指している。民主党の主流派かな。
ヒゲ:マムダニは、「富の再分配」や、医療・住宅・教育の無償化など「脱商品化」を主張している。
メガネ:バーニー・サンダースがマムダニと一緒に写っている写真もあったね。
ヒゲ:それを見て、オレはとても嬉しかった。
ヒゲ:マムダニはひとつの街の市長にすぎないし、彼の政策が実現可能なのかどうかは分からない。けど、彼の登場は、これからのアメリカ、さらには世界に、何らかの影響を及ぼすと思う。
メガネ:そうあってほしいなぁ。
2025年11月14日 ワーニャじいさん



