年別アーカイブ: 2025年
おいしい本が読みたい 第51話 桜は、「美しい」!
2025年4月23日 おいしい本が読みたい
おいしい本が読みたい 第51話 桜は、「美しい」! 『台湾漫遊鉄道のふたり』(楊 双子著、三浦裕子訳、中央公論新社。2023年)は植民地時代の台湾を舞台にしたグルメ旅行である。 太平洋戦争がはじまる少し前の昭和13年5月 …
楽しい映画と美しいオペラ――その147
2025年4月23日 楽しい映画と美しいオペラ
現代ダンスに甦るバロックオペラ――ラモーのオペラ=バレエ『エベの祭典』 各国のオペラを比較して、フランスのオペラは、バレエの重視が特徴であるといわれる。ラモーのこの作品を観て、その事実を正確に認識した。オペラが誕生してせ …
水元公園の池畔談議27 トランプの若きブレーン
2025年4月6日 水元公園の池畔談議
メガネ:久しぶりに晴れたね。ここ何日間か、冬の寒さだった。 ヒゲ:水元公園でもやっと桜がゆっくり見られるね。 メガネ:ボクもしばらく来るのを控えてたけど、今日は人出も多い。 ヒゲ:それにしても、季節は間違いなく巡ってくる …
楽しい映画と美しいオペラ――その146
2025年3月12日 楽しい映画と美しいオペラ
高校生の純愛がもたらすもの――村山新治『故郷は緑なりき』 村山新治という東映の映画監督を私は知らなかった。すでに2021年に98歳で没しているのだが、彼の映画の大回顧展がラピュタ阿佐ヶ谷ではじまっている。その情報を、監督 …
おいしい本が読みたい 第50話 未完の点描画
2025年3月10日 おいしい本が読みたい
未完の点描画 誰にだって衝動買いはある。こちらの欲望が噴きこぼれそうなときに、あなたを待っていましたといわんばかりに、蠱惑的な外装の商品が目に飛びこんでくる。で、気がついたときには胸にそいつを抱きかかえているわけだ。この …
むさしまるのこぼれ話 その三十一 君の名は「モ・クシュラ」
2025年2月26日 むさしまるのこぼれ話
むさしまるのこぼれ話 その三十一 君の名は「モ・クシュラ」 暗いボクシングジムの一角。サンドバッグに黙々とパンチを打ち続ける女がいる。田舎を飛びだしてきたマギーである。世界チ …
楽しい映画と美しいオペラ――その145
2025年2月23日 楽しい映画と美しいオペラ
19歳と79歳の恋物語――ハル・アシュビー『ハロルドとモード 少年は虹を渡る』 歳の離れた恋人同士というのはもちろん存在する。私の友人にもいて、彼は予備校講師。歳の差30歳をものともせず、教え子と相思相愛と …
水元公園の池畔談議26 トランプにどう対抗するか
2025年2月5日 水元公園の池畔談議
メガネ:大寒を過ぎて、本格的な寒さがやってきたね。 ヒゲ:でも、周りの木々をよく見ると、花の蕾がふくらんできて、春も遠くないと思ったりするよ。 メガネ:コブシの蕾はまるで雪をまとっているみたいだ。 ヒゲ:ほんと、季節はめ …
おいしい本が読みたい 第49話 死者、忘るること勿れ
2025年1月22日 おいしい本が読みたい
おいしい本が読みたい 第49話 死者、忘るること勿れ 「最も暗い夜においても、私たちが何者であるのかを問う言葉があります。それは、この惑星に住む人々や生き物たちの一人称の視点の中に入り込むように想像するよう促す言葉であり …
楽しい映画と美しいオペラ――その144
2025年1月17日 楽しい映画と美しいオペラ
アムステルダムの平和と戦争―スティーブ・マックイーン『占領都市』 この映画をつくった人々は、アムステルダムという街を心から愛している。これが、映画を観終わって思った第一の感想である。ナチスに支配された5年間(1940年5 …