知と文明のフォーラムⅡとは、行き詰った近代文明を打破し、新しい「知」を構築する目的で、北沢方邦、青木やよひを中心に発足した団体です。

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おいしい本が読みたい●第十九話  セリーヌ VS 隆慶一郎

おいしい本が読みたい●第十九話   セリーヌ VS 隆慶一郎 昨夜遅く、“学生さん”が逝った。享年六十一。ゆえあって本名は明かしかねる。といって、著名人だからというわけではない。ほぼ九分九厘、わたしたちと同じように、彼は …

楽しい映画と美しいオペラ ― その36

劇的迫力に満ちた4時間 ― ベルリオーズ『トロイアの人々』  1月から2月にかけて立て続けに珍しいオペラを観た。マスカーニの『イリス』(1月30日、東京芸術劇場)、シューマンの『ゲノフェーファ』(2月4日、新国立劇場中ホ …

北沢方邦の伊豆高原日記【96】

庭のいくつかの水仙の群落が花盛りである。数本を切って花瓶に挿しておいたが、野生の花のあまりにも強烈な香りが室内に充満し、酔いそうなほどだ。早咲きの梅はすっかり散ってしまったが、ウグイスの初鳴きはまだである。 中東「近代化 …

北沢方邦の伊豆高原日記【95】

昨日は氷雨から雪、今日は牡丹雪から雨と、満開の紅梅を背景に、久しぶりに本格的なお湿りである。ホピのシャボテンを出しておく。ホピは伊豆と北緯35度と緯度は同じだが、海抜2,000メートルの高原で、はるかに寒さきびしく、雪が …

北沢方邦の伊豆高原日記【94】

満開の早咲きの白梅に隣りあう遅咲きの紅梅がほころびはじめ、メジロたちを引き寄せている。裏の小道ででかさこそと音がする。人が歩いているかと窓から覗くと、ツグミが落ち葉を掻きあげながら、隠れている虫をついばんでいる。昨日分譲 …

北沢方邦の伊豆高原日記【93】

美しい冬の日々がつづく。陽射しを浴びた裸の樹々の彼方、海も島影も青く、大島の断崖に砕け散る白い波頭も、肉眼でみることができる。乾燥しきっているので、庭の苔莚もすっかり黄色くなっている。 ホピ通信  ホピの今井哲昭さんから …

楽しい映画と美しいオペラ―その35

          日本映画の最高傑作『浮雲』 ―高峰秀子を追悼する  昨年の暮れ28日に高峰秀子が亡くなった。享年86歳。歳に不足はないが、私の心の奥深くに生き続けている数少ない女優のひとりである。心より哀悼の意を表し …

北沢方邦の伊豆高原日記【92】

いつも朝雲にさまたげられてきたが、今年は雲ひとつない快晴で、2階の書斎から大島の三原山の左肩から昇る荘厳な初日の出を望むことができた。何十年ぶりである。われわれの祖先がつねにそうしてきたように、思わず合掌し、柏手を打つ。 …

北沢方邦の伊豆高原日記【91】

早々と落葉したクヌギ類の裸の枝々のあいだに、青々とした海を遠い背景に、まだ厳冬ではないと葉叢をつけているミズナラやコナラの樹々が、黄色く、あるいは赤茶けて油彩の絵のような風景をつくりだしている。傾いた陽射しを浴びて、コガ …

おいしい本が読みたい●第十八話   イスラームを通して見る世界

おいしい本が読みたい●第十八話   イスラームを通して見る世界   日経新聞の読書欄に、歴史学者成田龍一のいくらか自虐めいた一文がのっていた。アナール派の泰斗マルク・ブロックから刺激を受けて、かつて自分たちも感性の歴史を …

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