年別アーカイブ: 2008年
北沢方邦の伊豆高原日記【45】
2008年9月12日 北沢方邦の伊豆高原日記
まだ蝉の声がかまびすしいが、陽射しは短く、乾いた風は涼しい。夜、虫の音に耳を傾け、秋の訪れを実感するが、年々虫の種類が少なくなっていくような気がする。マツムシやクツワムシの音は絶えて久しいが、今年はまだ、家のまわりでカネ …
楽しい映画と美しいオペラ―その14
2008年9月2日 楽しい映画と美しいオペラ
壮麗で絢爛そして哀切極まる歴史劇 ―ヴェルディの『ドン・カルロ』 前にも書いたように、私はモーツァルトと並んで、ヴェルディのオペラがとりわけ好きである。なかでも中期を代表する作品『ドン・カルロ』は、聴くたびに畏 …
北沢方邦の伊豆高原日記【44】
2008年8月19日 北沢方邦の伊豆高原日記
立秋が過ぎ、テッポウユリの季節となった。満月の露台に坐し、すだく虫の音に耳を傾けながら、青白く映えるその花を愛で、高貴な香りを楽しむのは、このうえない贅沢といえよう。残念ながら長くつづく日照りのせいらしく、今年は香りが薄 …
楽しい映画と美しいオペラ―その13
2008年8月12日 楽しい映画と美しいオペラ
日常のなかの広島の悲劇―今村昌平『黒い雨』 夏になると、ことに8月に入ると、かつての戦争のことを思い出させる情報が増えてくる。暦も6日の広島、9日の長崎、15日の終戦記念日と、戦争にまつわるメモリアルな日が続く。 …
北沢方邦の伊豆高原日記【43】
2008年8月8日 北沢方邦の伊豆高原日記
東京は連日猛暑日のようだが、こういう日は伊豆高原は涼しい。海風が樹間を吹きぬけ、部屋にさわやかな海の使信を届けてくれる。はるか海上に大島の岬が見え、大型・小型の船が行き交っている(大島の見えない日は湿度が高く、30度を超 …
北沢方邦の伊豆高原日記【42】
2008年7月19日 北沢方邦の伊豆高原日記
梅雨明けとしか思えないような晴れた日がつづく。東京は連日真夏日のようだが、こちらも連日27・8度の気温に高い湿度で真夏を実感する。 ヴィラ・マーヤの庭園にヤマユリが咲き乱れはじめ、特有のむせるような芳香があたりにただよう …
楽しい映画と美しいオペラ――その12
2008年7月2日 楽しい映画と美しいオペラ
反戦と愛、それがメッセージ!――コンヴィチュニーの『アイーダ』 ヴェルディはモーツァルトと並んで私の特別に好きなオペラ作曲家である。なかでも中期の作品、『仮面舞踏会』『運命の力』『ドン・カルロ』は繰り返し聴く演目だ。『 …
北沢方邦の伊豆高原日記【41】
2008年6月19日 北沢方邦の伊豆高原日記
事情があって二ヶ月ほど休筆しているあいだに、すっかり季節が変わってしまった。ホトトギスのけたたましい鳴声も間遠になり、梅雨時を香らせる、ヤマボウシやウノハナ(ウツギ)、あるいはエゴノキなどの白い花々、蔓草だが甘い強烈な香 …
第9回セミナー 2008年6月14・15日
2008年6月14日 活動報告
食料・身体性・環境セミナー シリーズ1 講師:安田節子、青木やよひ、北沢方邦 2008年は1月の中国製冷凍ぎょうざ事件に始まり、食品偽装や汚染米流通と食の安全を脅かす事件が次々と発覚した1年だった。当フォーラムも食政策セ …
楽しい映画と美しいオペラ―その11
2008年5月24日 楽しい映画と美しいオペラ
働くことの意味を問う――黒澤明『わが青春に悔なし』 日本映画の巨匠たち、溝口健二、小津安二郎、成瀬巳喜男、この三人に比べれば、私にとって黒澤明は、少し遠い存在だった。『羅生門』、『生きる』、『蜘蛛巣城』、『七人 …




