知と文明のフォーラムⅡとは、行き詰った近代文明を打破し、新しい「知」を構築する目的で、北沢方邦、青木やよひを中心に発足した団体です。

ブログ

楽しい映画と美しいオペラ――その131

生きること、喜びと哀しみと――ヴィム・ヴェンダース『PERFECT DAYS』 この映画の最後のシーン。役所広司扮する平山の、トイレ清掃車を運転する顔がアップで映し出される。それも何分間かの長いカットである。笑っているよ …

むさしまるのこぼれ話 その二十七  風貌…

むさしまるのこぼれ話 その二十  風貌… 『阿賀に生きる』(佐藤真監督、1992年)は、阿賀野川流域の農村で暮らす三組の老夫婦の日常生活を中心に追ったドキュメンタリーである。長谷川夫妻は農業、遠藤夫妻は船大工、そして加藤 …

楽しい映画と美しいオペラ――その130

歌で満たされたコンサート――プレトニョフ指揮の北欧音楽 ノルウェー、スウェーデン、フィンランド、デンマーク。北欧の国々は私の興味を惹きつけてやまない。人々の幸福度を調べると常に上位に位置するし、教育の先進性の観点からも注 …

フォーラムをめぐる人々-大内秀明先生ご逝去

  2024年1月9日、知と文明のフォーラムの顧問でもあります大内秀明先生が逝去されました。享年91歳。謹んでお悔やみ申し上げます。 大内先生はマルクス経済学の研究でご著名ですが、いっぽう宮沢賢治とウィリアム・ …

楽しい映画と美しいオペラ――その129

生活のなかの「魔法」――アキ・カウリスマキ『枯れ葉』 映画が終わって階段を降りていたら、誰かが「枯葉」を口ずさんでいる。中年の主人公たちの恋がやっと実って、ふたりが広い公園を去っていく場面に流れていた有名なシャンソンであ …

楽しい映画と美しいオペラ――その128

死と埋葬と祈りと――パオロ・タヴィアーニ『遺灰は語る』 「私はお墓に行く必要はありません。なぜなら、両親はじめ大事な人の遺骨は全部我が家にあるんですから」。あるネット上のセミナーに参加して、こんな話を聞いた。死生学を研究 …

渋谷ハチ公前「Tears for Palestine ―パレスチナに涙を」

11月25日の渋谷の集まりは若者の街なので、遠慮して参加は見合わせた。以下の写真は、「STOP大軍拡アクション」呼びかけ人の杉原浩司さんの「X」から頂きました。 この日も世代を超え、国籍を超えて、パレスチナに一刻も早く平 …

楽しい映画と美しいオペラ――その127

声の饗宴を楽しむ――ボローニャ歌劇場の『ノルマ』 久しぶりに、イタリアオペラを聴いた!という感慨をもった。それもとびきりのベルカントオペラを。このオペラは、ノルマ、アダルジーザ、ポリオーネの3歌手の質が揃わないと、いい舞 …

アクション「Tears For Gazaー ガザに涙を」

新宿東南口前の広場には1本だけ大きな樹があるが、今日11月18日の午後はそのまわりにアラブ系の人と日本の人だけでなく、色々な国の人の姿があった。 日本語と英語で交互に、イスラエルの殺傷武器で命を失った人たちの名前と年齢が …

むさしまるのこぼれ話 その二十六 いのち、宿る、とき

アニメ『耳をすませば』(1995年)はわたしにとって忘れられない映画のひとつだ。忘れられない理由はその冒頭の数分間に尽きる。不思議さや懐かしさやらで、ひどく心を動かされてしまったのだ。 懐かしさのほうは、簡単なこと。思い …

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